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2025/06/07

鳥の飛行力学 入門 第 2 版

3月にこのブログ上でリリースした「鳥の飛行力学 入門」ですが,改訂第2版をリリースしました.

改訂の目玉は,新しく独立した章を設けて「回復飛行と引き起こし」について詳しく記述したことです.回復飛行に関する従来の論文では直線飛行から円弧に移行する軌道を前提にして,鳥の体に加わる慣性加速度を議論することが多かったのですが,これは加速度の不連続性を生むため現実にはあり得ません.現実の航空機や鳥はもっと滑らかな曲線を描くはずなので,今回はクロソイド曲線と円弧をつなぐ軌道をモデルにしてシミュレーションを行った結果を説明しました.ハヤブサが 6.0 G の加速度の下で引き起こしできるかを論じています.

Clothoid_curve

それ以外にも章立ての順序を変更したり,多数の箇所で語句を書き換えたり,後注の内容を充実させたりしました.初版に比べると言い回しも(多少)改善されたのではないかと思います.

Inertial_acceleration

この本は自分の趣味として書いたもので,販売して金銭を得ることを考えていません.そのため私の OneDrive に置いておきますので,ここから自由にダウンロードしてください.コピーや転載も自由です.

質問は巻末に書いたアドレスへのメールで受け付けますが,素早い応答は期待しないでください.ある程度質問の数がまとまったら Web 上で質疑応答をやれるといいなと思っています.

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