2025年9月
2025/09/24
2025/09/23
タカ見日和
ようやく朝晩が涼しく感じられるようになりました.暑さ寒さも彼岸まで.しかし週末には再び最高気温が30度を越えるようです.やれやれ.
今日は乾燥した北東気流が入り,タカの渡りを見るには絶好の気象条件,ということで朝から高速道路を飛ばして定点へ.すでに数人の常連さんが陣取って観察中でした.私たちが見ている2時間ほどの間にも,サシバがサーマルをとらえて高くソアリングしては一気に滑空して飛び去る光景を何度も見ることができました.たまにハチクマも混じっていたのが幸運でした.
しかしタカたちが上昇する地点は観察点から遠く離れているため双眼鏡での識別はおぼつかず,フィールドスコープで確認してもらわなければなりませんでした.今日は積雲が多数湧いていましたので,サーマルは十分に立っていたと思いますが,なぜか定点から遠く離れたサーマルにしかタカたちは集まりません.
タカの距離と高度を知りたいといつも思うのですが,基線長が長い測距儀でも自作しなければ難しそうです.SAFRAN Vectronix の VECTOR という(軍用の)レーザー距離計付き双眼鏡があり,カタログ上は 10 km 程度の距離まで測定できそうなのですが,対象が散乱断面積の小さな飛び回る鳥なので,おそらくずっと短い距離しか測定できないと思います.
地付きのトビは定点の周囲にも多数現れ,ときどき至近距離まで近づいてくれました.
観察後は山を下りたところにある蕎麦屋で昼食.蕎麦屋の周りではソバの白い花が満開でした.良い休日.
2025/09/17
脱獄ものの古典
アルカトラズからの脱出 [Blu-ray] - クリント・イーストウッド (出演), ダニー・グローバー (出演), ドン・シーゲル (監督)
これは昔から有名な脱獄映画でいわば一つの古典です.今回久しぶりに観たのですが,ショーシャンクの空にを繰り返し見てきた者にとって,多くの気付きがありました.つまりショーシャンクにはアルカトラズに触発された(あるいは拝借した)多くのエピソードがあったということです.
例えば入所翌日の朝,食堂で食事をとるときに受刑者が飼っているネズミに餌を与えるシーンは,ショーシャンクではやはり入所翌日の朝食時に内ポケットに入れたカラスのヒナに餌を与えるシーンに対応しています.これはそっくり.類似度高いです.
シャワー室で同性愛者から言い寄られるシーンはショーシャンクでも同じですが,言い寄ってきた相手を殴り倒して石鹸を口に突っ込むシーンはショーシャンクにはありません.これは主人公の設定に大きな違いがあるからです.ショーシャンクでは主人公は同性愛者たちからの執拗な攻撃に何年も悩まされ続けます.
運動場に壁の削りかすを捨てるシーンは全く同じ.まあこれは脱獄ものでは定番なのでしょう.すぐに看守から見つかるはずなので,これはあくまでフィクションのネタだと思います.
刑務所の運動場は他の受刑者たちと交流できる機会なのですが,アルカトラズでは牢名主のような黒人の囚人から一目置かれるようになります.ショーシャンクではモーガン・フリーマンが演じる “レッド” という庇護者兼相棒と交流する場に置き換えられています.
ショーシャンクでは建物の屋根に防水タールを塗る作業のときに看守長からビールを奢ってもらうエピソードがありますが,アルカトラズにはそのようなホッとできるエピソードは一切現れません.逆に所長から絵を描く特権を取り上げられた受刑者が,木工室で自らの指を斧で切り落とすエピソードが描かれるなど,殺伐としています.
ショーシャンクでは独房の壁を飾る女優のピンナップが時代とともに移り変わっていくのですが,アルカトラズは短期間で脱獄に至るため,そのような時間の流れを感じさせるエピソードもありません.
またショーシャンクでは元銀行家という職業の専門性を生かして所長や看守たちの税務コンサルタントのような役割を務め,その見返りとして図書室の建設と蔵書の充実という生きがいを与えられるのですが,そういう互恵的なエピソードはアルカトラズには一切ありません.
全体として,ショーシャンクのどこか希望や人間性の価値を信じられるエピソードの多さに比べると,アルカトラズは殺伐とした硬派です.その分脱獄技術の描写は詳細です.アルカトラズが面白いのは,冷静で頭の良い主人公が,時間をかけながらも脱獄計画を練り,信頼できる仲間を集めて計画を成功に導いていく,そのプロセスでしょう.まるで緻密な事業計画を成功裏に実行する有能で冷静な経営者を見るようなものです.
脱獄映画は世に多いのですが,脱獄という行為のどの側面に焦点を当てて描くかは,作品ごとに非常に異なると感じます.
2025/09/14
秋の渡りを見てきました
すでに一か月もブログの更新を行っていませんが,これはひとえに暑いからです.暑いから散歩に出かけず,従ってネタも溜まらず,という理屈です.
今日は秋雨前線が北上してぐずついていたお天気が回復しそうだったので,秋のシギチの渡りを見に行ってきました.時期としてはもう終盤のはずで,本来のピークは先月下旬くらいなのですが,そんな時期に河口や干潟に出かけようものなら,全く日陰がない場所に何時間も立っていることになるので,私のような老人は熱中症になること間違いなしです.今日はお天気がゆっくりと回復してきて,時折日差しがあるという程度.ただし湿度が高くて汗が止まらず閉口しました.
お目当てのハス田に着いてみると鳥見人もカメ爺も見当たらず.何も出ていないのか?と思いながらしばらく歩いてみると,イソシギやタカブシギがちらほら.
次にお目当てのハス田に着てみるとびっくり.大勢の鳥見人とカメ爺たちがハス田に張り付いています.堤防道路の上から見下ろすと,あんれまぁ!セイタカシギの群れです.これは素晴らしい.こんな群れを見るのは久しぶり.出くわした知り合いに聞いてみると,オグロシギやオオハシシギも出ていたのだか.オグロシギは見たかったなぁ.
彼らは長距離渡り鳥の典型です.北の繁殖地を飛び立って,中継地の日本で羽を休め,餌を取って脂肪を回復し,再び越冬地をめざして飛び立っていきます.数千 km を渡る過酷な旅です.無事に越冬地にたどり着けるよう祈りたいと思います.
再び別の知り合いに出くわしたので挨拶をすると,なんと近くの別の場所にコグンカンドリが来ているとのこと.え?熱帯の鳥だよ.台風に吹き流されて幼鳥が迷い込んで来たようです.早速その場所まで移動すると,こちらは先ほどの場所以上に大勢の鳥見人とカメ爺たち.近くの鳥見人に聞いてみると,先ほどまでミサゴと一緒に飛んでいたとか.
待つことしばしで,どこからともなく見慣れないシルエットの大型の鳥が現れ,私たちにどんどん近づいてきたので間近でじっくりと観察することができました.たしかにグンカンドリの仲間の幼鳥です.やや小型なのでコグンカンドリと判定したのでしょう.
グンカンドリの仲間は熱帯の貿易風帯に住む海鳥なのですが,小さな翼面荷重と大きなアスペクト比の翼を持っているので,貿易風帯の小さく弱いサーマルでも長時間ソアリングが可能だと言われています.またカツオドリなど他の海鳥を追いかけ回して餌を吐き出させ,それを空中でキャッチするという略奪屋として悪名が高いのです.ただし羽毛には撥水性がないため,海鳥のくせに着水すると溺死してしまうという弱点もあります.
そういう鳥がはるばるやって来てこれからどこへ行くのやら.いつまで逗留するのかわかりませんが,しばらくはこのあたりの名物になることでしょう.









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