自然

2022/01/23

タシギ

昨シーズンに引き続いて今シーズンもやって来た 6 羽ほどのタシギの群れ.もうすっかり居着いており,昨年と同じような場所で忙しく採餌しています.

双眼鏡で見るとそれなりの大きさに見えるのですが,かなり近くに寄れるときに肉眼で見てみると,とても小さいことに驚きます.こんな体でよくシベリアあたりから飛んでくるものだと感心します.

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泥の中に長い嘴(くちばし)を突っ込んでは餌を探り,無いとわかるとすぐに引き抜いて次の地点に突っ込むということを繰り返しながら,ときどき獲物にありついているようです.この嘴は固い棒のようにも見えますが,実は柔軟性があり触覚を感じることもできるようで,それで泥の中の生き物を敏感に感じ取れるのだと思います.

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寒い日は水たまりにも氷が張っているので採餌はしにくいのではないかと思うのですが,こちらの心配をよそに忙しそうに餌を探す姿は健気なものです.

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2022/01/21

IOC List v12.1 released

IOC World Bird List v12.1 が 2022 年 1 月 20 日にリリースされました.これは 2022 年 1 回目のリリースです.前回 v11.2 のリリースが 2021 年 7 月 20 日だったので,ちょうど 6 か月の更新間隔,新たな編集長 Pamela Rasmussen に代わってから 4 回目のリリースということになります.

今回収録されたのはが 44 ,が 253,が 2,376 ,が 11,088 (うち絶滅種が 160 ),亜種が 19,883 です.

今回の改訂は前回 v11.2 と比べると大変静かでおとなしい内容になっています.例によって日本のバーダー向けに重要と思われる変更点を書いておきますが,今回は 2 点のみです.

  1. 日本で見られるアオジは従来は Emberiza spodocephala (Black-faced Bunting) の亜種 E. s. personata 亜種アオジ とされてきましたが,これが種に昇格し E. personata (Masked Bunting) となりました.これに伴い,E. personata の和名をアオジと再定義し,亜種アオジを抹消しました.また E. s. personata が出て行った残りの E. spodocephala の和名は,その基亜種 E. s. spodocephala 亜種シベリアアオジがそのまま残されているため,シベリアアオジとしました.
  2. 絶滅したとされ,長らく標本の真正性が疑われていた Todiramphus cinnamominus miyakoensis 亜種ミヤコショウビン (Kuroda, Nagamichi, 1919) が抹消されました.これについては Wikipedia のこの記事が参考になります.

今回は英名の変更が多かったのですが,日本のバーダーにとっては影響はわずかでしょう.一方,種小名のラテン語の性による語尾変化の訂正はごくわずかでした.


IOC 本家の Master List(学名と英名を収録した Excel ファイル)を編集して,Refsort/Ruby 用の辞書ファイル(拡張子が .ref のテキストファイル)を作りましたので,Microsoft One Drive 上に設けた “IOC List Archive„ にアップロードしました.

エンコーディングは UTF-8US-ASCII の2種類です.正版は UTF-8 版で US-ASCII 版は簡易版ですが,詳細についてはユーザーズガイドをご覧ください.


このオリジナル版の辞書ファイルと併せて,全ての掲載種に和名をつけた辞書ファイル 2 種と,IOC Master List の和名追加版(Excel ファイル)も同時にリリースしました.和名追加辞書についても,UTF-8 でエンコードしてあるものが正版ですが,Windows などでの使い勝手を考慮して Windows-31J でエンコードしたものも同時にアップしてあります.詳細についてはユーザーズガイドをご覧ください.

単に種名を調べるためだけであれば,和名追加版の Master List(Excel ファイル)が最も便利です.ただし長大なワークシートなので,目的の名前をスクロールして探すのは非効率です.検索メニューからジャンプするのが良いでしょう.


これらのファイルは前述のとおり,Microsoft One Drive 上に設けた IOC List 専用のフォルダからダウンロードできます.それには,このブログ右側のコラムの最上段の Archive の中の IOC List Archive をクリックしてください.そうすると One Drive のフォルダに入ることができますので,あとは適当に選んでダウンロードしてください.


I am pleased to announce that I have posted reference files for Refsort/Ruby compiled directly from the latest IOC World Bird List v12.1. It contains 44 Orders, 253 Families, 2376 Genera, 11,088 species including 160 extinct ones, and 19,883 subspecies, respectively. Please try it out, and enjoy its capability and speed.

Note that the reference file "ioclist_v121u.ref" is encoded in UTF-8 in order to retain all European accents and umlauts with complete fidelity as they are in the IOC Master List. Therefore, your input file should be encoded in UTF-8 as well, and should contain a magic comment on the top of the file such as;

#!E -*- coding: UTF-8 -*-

For those who want to use Refsort/Ruby in universal ASCII environments, I have posted another reference file "ioclist_v121a.ref" encoded in pure US-ASCII. Note that characters with accents and umlauts have been simplified to their nearest neighbors. So please be careful in particular when you refer to authorities of species.

I have also posted two different reference files "ioclist_v121ju.ref" and "ioclist_v121jw.ref" (encoded in UTF-8 and Windows-31J, respectively) which include Japanese names for all species. If you want to know Japanese names, please refer to those files.

In order to sort a list properly using these reference files, you need to align the encoding of the input file to that of the reference file, and you should add a magic comment specifying the encoding in the first line of these files, such as UTF-8, US-ASCII or Windows-31J. You can skip this process if your iput file is encoded in the default encoding of your platform, e.g., US-ASCII or Windows-31J for Windows, UTF-8 for macOS or Linux.

A master list in Excel format containing a column of Japanese names has been posted as well. This would be most convenient for quick reference.

You can download an appropriate file from my area of Microsoft One Drive by clicking "IOC List Archive". Enjoy, and bon appétit.

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2022/01/20

今日は大寒

今日は大寒だそうです.二十四節気はなかなかうまくできていて,季節の移ろいを的確な指標で教えてくれる,先人の知恵の蓄積の賜物です.次は 2 月 4 日の立春です.

確かに年末からひと月ほどは幾度となく強い寒波が日本列島を覆い,日差しに恵まれた関東でも,ほとんどの日で最高気温が 10 度に達していません.朝の最低気温は当地ではマイナス 4 度程度.我が家の給湯器そのものは凍結防止装置が付いているので凍りませんが,昨年マイナス 8 度まで下がった時には,給湯器から屋内に行く配管の途中が凍ってしまいました.一般住宅の配管保温はちゃちなものです.

さて,散歩コースの調整池は正午になっても水面の半分くらいに氷が残っています.まあこれは池が浅いということもあります.水鳥たちは凍っていない別の調整池に移動して寝ていることが多いのですが,なぜかオオバンだけは狭い開水面でプカプカしています.浅くて底層の水草を食べやすいからかな?

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今日はヒクイナヨシの繁みから外へ出て何か食べ物をついばんでいました.もう何年も立派に越冬しています.またヨシ原にはメジロの小さな群れが常駐しており,茎の髄か茎の周囲かわかりませんが,何かを探して食べています.もう秋の実りはほとんど食べ尽くしたでしょうから,これからしばらくは最も厳しい季節になります.

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2022/01/16

Emberiza spodocephala の和名?

年に 2 回の改訂を行っている世界鳥類目録 IOC World Bird List の 2022 年第 1 回目のドラフトが公開されましたので,早速内容を精査しているのですが,和名の扱いで困ったことが起きています.

Emberiza_spodocephala

by Takashi Yanagisawa with Pixabay

アオジです.今日も散歩の途中で見てきたばかりです.従来は Emberiza spodocephala (Black-faced Bunting) が種としてのアオジ,亜種 E. s. personata が日本で見られるアオジでした.ところが IOC は今回の改訂 v12.1 で,この亜種を種として独立させ, E. pesonata (Masked Bunting) としたのです.

ということは,少なくとも日本においては E. personata を種としてのアオジにしたいのですが,そうするとこの personata が出て行った残りの E. spodocephala の和名をどうするのかが問題です.アマサギの場合同様,これまでにも同様の事例が多数出てきていて,そのたびに頭を悩ませている構図の一つです.

E. spodocephala の和名を暫定的にタイリクアオジにしようと思いますが,いかがでしょうか?

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2022/01/13

ジョウビタキの♀が居着いた

今シーズンは冬鳥の到来がずいぶん遅いと気を揉んでいたのですが,だいぶ顔ぶれがそろってきました.特にジョウビタキは比較的密度が高く,秋にやって来た♀の個体以外に,やや離れたところをうろうろしている♀,さらにまだ居場所が定まっていなさそうな♂の姿を見ることができます.

最初にやって来た♀は,おそらく毎年このあたりを縄張りにしている個体ではないかと推測していますが,この立証は難しい.体のどこかに特徴があれば良いのですが.

Winteraroundhome_jan2022_0243m

散歩コースの調整池には多数の棒杭が立っているので,それが鳥たちの止まり木にうってつけ.今日は私が歩くにつれて,そのジョウビタキの♀が前に後ろに棒杭から棒杭にホップしていました.背景の調整池が暗く映るので,多めに露出補正をかけています.

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2022/01/10

Refsort/Ruby v3.64 released

辞書参照型ソーティング・フィルタ Refsort/Ruby (新しいほうから *1 *2 *3 *4 *5)の改訂版 v3.64 をリリースしました.今回の改訂はタブ区切りテキストを読み込んだ場合の処理に見つかったバグの修正が主で,仕様や機能の変更はありません.

少し詳しく説明します.辞書ファイルがタブで区切られて次のようになっていたとします.

#!R "\t"
<tab>abc<tab>def<tab>ghi<tab>

ここで<tab>はタブコードを表します.これは埋め込みオプションによってタブがフィールド区切り記号に指定されているので,このレコードをフィールドに分割すると

{} {abc} {def} {ghi} {}

とならなければなりません.ところが Refsort v3.63 以前では

{abc} {def} {ghi}

と認識されていました.タブを区切り記号として空白と区別していなかったために生じたものです.これはかなり重大なバグで,表計算のワークシートからコピーしてきたデータを使えば簡単に出くわすはずなのですが,私のこれまでの使用例では発覚しなかったものです.このバグを修正したのが v3.64 です.

一方,これに合わせて Refsort on Excel も改訂しなければならなくなったのですが,こちらは見かけ上の仕様変更があります.これまで先頭のカラムがコメント記号 "#" で始まる場合には,そのレコード全体をコメント行として無視していたのですが,今後はどの "#" で始まるカラムもフィールドと見なし,辞書ファイルとの照合を試みます.これは Excel のワークシートからデータを読み込んだ際に Refsort 内部で例外が発生し処理が止まってしまうことを防ぐためです.もちろん照合には失敗するのでミニコンソールには "Not found ... " とメッセージが出ますが,これは単に無視すればよいだけです.新しい Refsort on Excel v2.41 からはこのように仕様が変更されていますのでご注意ください.

Refsort/Ruby とそれに関するコンテンツのアーカイブを Microsoft One Drive に置いています.画面右側コラムの "Archive" の中の "Refsort/Ruby Archive" をクリックしていただくと,私の OneDrive 上に設けたライブラリが開きますので,そこから過去分も含めてファイルをダウンロードすることができます. Refsort 本体の "refsort.rb" は "refsort_v364.rb" というファイル名でアップロードされていますので,ダウンロード後に適宜 "refsort.rb" に変更するとよいでしょう.改行コードも CR/LF になっていますので,適宜変更してお使いください.

来週くらいには IOC List の改訂版 v12.1 がリリースされるはずなので,その後すみやかにそれに準拠した辞書ファイルやユーザーズガイドをまとめてリリースしたいと思います.ドキュメント類はそれまでお待ちください.

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2022/01/09

ヒクイナが歩いて池を横切る

毎日の散歩コースには,ヒクイナが少なくとも 7 個体います.すべて同時に姿を見たわけではありませんが,同時に聞こえる鳴き声も含めて推定した結果です.彼らは今の季節には暖地に移動して越冬するはずなのですが,ここ数年は当地に通年で見られますので,留鳥化しているというべきでしょう.

しかし彼らは大変用心深く,ふだんはヨシ原の奥深くに隠れていて滅多に姿を現しません.たまにヨシの繁みから出てきて餌をついばんだりしているのですが,上空を猛禽が飛ぶなど何かの拍子で非常に素早くヨシの繁みに走り込んで隠れてしまいます.

Winteraroundhome_jan2022_0228m

ところが雪が積もって餌が取りにくくなったからでしょうか,昨日あたりから繁みを出て開けた場所で餌を探す姿が見られています.今日は特に調整池の浅い部分を歩いて移動する姿が見られました.真昼間にこのような姿が見られるとは大変珍しいことです.

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残念ながら,私のカメラのオートフォーカスはヒクイナの移動について行けず,フォーカスが甘く,また手振れ補正も十分には効いておらず,鮮明な写真が撮れませんでした.

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2022/01/08

雪の残る風景

積雪ののち丸々二日間快晴の日が続いたので,日当たりの良い場所の雪はすべて乾いてしまったのですが,日陰にはまだ雪が残っており,それがちょうど山里の春の雪解けのときのような風景を作り出しています.

そういう風景の中,今日は積雪後初めて散歩に出かけたのですが,ようやく冬鳥が増えてきた感じがします.ツグミが一気に増えてきました.調整池には珍しくヨシガモが入り,ジョウビタキの密度が高くなったようです.

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調整池の常連のダイサギ異亜種二羽は,残雪をバックに今日も仲良く採食中でした.

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雪が解けたヨシ原では,やって来て間もないタシギが採餌していましたが,その中の一羽が豪快に水浴びをしていました.

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2022/01/04

やっとタシギが来た

早朝は無風で冷え込んだものの,気温が上がるにつれて西風が強まり,再び寒気が入ってきたのだなとわかります.今夜から明日にかけては気温は低めに推移することでしょう.

強風の中,散歩に出かけました.風が強いと小鳥類が出なくなるので期待薄で歩き始めましたが,案の定,調整池の広い水面には数羽のオオバンとダイサギのみ.いつもは群れているコガモがいません.きっともう一つの小さな調整池に避難したのだろうと思ってさらに歩みを進めます.途中強風の中,カワラヒワの数十羽の群れが飛び回っていたのですが,これはおそらく亜種オオカワラヒワ.大陸から飛んできたものと思われます.

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草刈り後のヨシ原を丹念に探すと,ようやく今シーズン最初のタシギの群れを発見.昨シーズンひと冬をここで過ごした群れと数がほぼ一致しますので,ひょっとすると同じ群れが再びやって来たのかもしれません.しかし昨シーズンに比べると 3 週間ほど飛来する時期が遅れています.

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この群れが居着くかどうかはまだわかりませんが,昨シーズンのように冬中私たちの目を楽しませてくれると期待しつつ見守りたいと思います.

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2022/01/02

やっと出てきたヒーちゃん

新年二日目.今日は朝から曇天で日射しが無く気温が上がりません.正午を過ぎても日差しに乏しく,散歩に出てみても気温が低いせいで調整池は全面結氷.オオバンだけがわずかな開水面で餌を探していました.

もう一つの小さな調整池に行ってみると,こちらはまったく氷は張っておらず,カルガモコガモマガモが狭い水面でどうにかこうにか午後を過ごしていました.

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と,ここでよくよく探してみると,越冬中のヒクイナが,それも 2 羽,草刈りされたヨシ原に姿を現していました.昨シーズンまでは 1 羽のみ見ることしかできなかったのですが,とうとう 2 羽同時に見ることができました. 2 羽同時の観察はほぼ半年ぶりです.

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ヒクイナは当地では広範囲に越冬しているので,もはや夏鳥ではなくて周年生息する留鳥と再定義したほうが良いのではないかと思います.

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