自然

2018/06/26

IOC List v8.2 Released

IOC World Bird List v8.2 が2018年6月25日にリリースされました.これは昨年秋に改訂周期が6か月に変更されて2回目のリリースで,年内にはもうこれ以上のリリースはないはずです.前回 v8.1 のリリースが2018年1月25日だったので,今回は5か月の更新間隔となっており,予定よりも1か月ほど早くリリースされました.理由は不明ですが,7月に大きなイベントが予定されていて,それとの重複を避ける意図があるのかもしれません.

今回収録されたのはが 40,が 246,が 2,313,現生が 10,711,絶滅種が 158,亜種が 20,055 です.前回同様,上目 (Superorder) の PALEOGNATHAE(古顎類)NEOGNATHAE(新顎類)や,系統群であるNEOAVES がリストの最上位の階層にこっそりと載っています.

今回は日本のバーダーにとっての注目すべき変更がいくつもあります.

一つはカササギについてです.カササギの分類については今でも議論が続いているそうですが,今回 IOC は,従来 Pica pica の一亜種であった Pica pica serica を種に格上げして Pica serica とし,Oriental Magpie と名付けました.これはユーラシア大陸のカササギ類の mtDNA 分析が進んだことによるものらしく,これ以外にも Pica mauritanica,Pica asirensis,Pica bottanensis が亜種から種に格上げされています.

日本鳥学会の日本鳥類目録改訂第7版では Pica pica serica は「亜種カササギ」とされているのですが,IOC に則るともう亜種とは呼べなくなります.そこで従来カササギの別名とされてきた「コウライガラス」という和名を充てることにしました.日本中心に考えれば「カササギ」を Pica serica に与えて,Pica pica には新たに別の名前を与えても良かったのですが, “カササギ = Pica Pica” という関係は長らく親しまれてきたので,これを崩すのは忍びない,またカササギという和名には,必ずしも朝鮮半島由来のカササギだけではなく,ヨーロッパなどに生息するカササギも含まれると理解されていると思い,“カササギ = Pica Pica” の関係には手を付けませんでした.

一方,日本ではカササギは特定の地域でしか見られない鳥であり,その呼び方がコウライガラスに替わったとしても世の中全体に対する影響は小さく,日本のカササギが朝鮮半島との関係が深いことが良く知られていることなどから,従来別名とされてきた一つの名前を異動させるほうが良いと判断しました.これはあくまで私個人の意見ですが,このあたりの和名の付け替えは毎回非常に悩ましいところです.

さらに,チョウセンウグイスの異動はもっと複雑で厄介です.日本鳥類目録では Cettia diphone を Japanese Bush Warbler ウグイス,C. d. borealis を亜種チョウセンウグイスとしています.一方 IOC では属名を Horornis とし,H. diaphone を Japanese Bush Warbler ウグイスとしているところまでは良いのですが,H. borealis という「種」を Machurian Bush Warbler チョウセンウグイスとしてきました.そして厄介なことに H. diphone canturians という diaphone の「亜種」もありました.

ところが今回 v8.2 では,

New genetic data support original split of Manchurian Bush Warbler, including canturians and borealis from H. diphone (Rasmussen & Anderton 2005, BLI, Kennerley & Pearson, 2010, Alstr"om et al. unpubl). Epithet canturians has priority over borealis as the species epithet.
というコメントが付いて,H. borealis と H. diaphone canturians が合併し,H. canturians という「種」が誕生したのです.英名はそのまま Machurian Bush Warbler です.そして borealis はどこへ行ったかというと,H. canturians borealis という亜種になってしまいました.この種に対応する和名は当然チョウセンウグイスしかありません.しかし,日本鳥類目録とは属名も種小名も異なる名前になってしまったので,しばらく混乱が発生するのではないかと心配しています.このあたりは,Wikipedia の記事を読んでもわかる通り,系統の研究がもう少し進まないと,何とも言えない部分が残ります.今回の改訂も暫定的と考えておいたほうが良いかもしれません.

さらにさらに,数が多すぎるので詳細は書けませんが,サンショウクイの仲間が大量に異動していたり,センニュウムシクイ類も大量に異動しているので,ここでも混乱が発生しそうです.特に属名が変更になるのは混乱の元です.

このような変更には私たちが順化していくしかないのですが,それよりも大きな速度で研究が進み変更が要請されていくので,ついていくのが大変です.学問の進展と社会的受容性の関係のような大げさな話にも発展する話題だと思います.私はかねてより,「分類」とは便宜であり,進化の過程で獲得された適応認識行動だという説を唱えているのですが,その考え方に沿うと,人類という集団の中には多様な便宜の尺度があり,適応速度にも差異があると言えるのではないかと思います.


IOC 本家の Master List を編集して,Refsort/Ruby 用の辞書ファイルを作りましたので,このブログサイトと,Microsoft One Drive 上に設けた “IOC List Archive„ にアップロードしました.

今回もこの辞書ファイルの正式なエンコーディングは UTF-8 です.従って,Linux 上で使う分には問題は生じませんが,Windows 上で使う際には,入力ファイルは UTF-8 でエンコードされ(辞書ファイルと入力ファイルのエンコーディングを揃える),かつ最初の行に

#!E -*- coding: UTF-8 -*-

というおまじないを書いておかないとエンコーディングの解釈がうまくいきませんのでご注意ください.

しかし,Windows 上でのデフォルトのエンコーディングである US-ASCIIWindows-31J でも手間なく使えるように,エンコーディング指定なしの汎用 US-ASCII 版もアップしておきます.これはどのようなプラットフォームであっても,そのプラットフォームのデフォルトの Locale が無条件で US-ASCII を解釈できることを利用したものです.ただし,欧文のアクセントウムラウトを含む文字は,それらを含まない最も近い文字に置き換えられています.正版はあくまで UTF-8 なので,特に人名を含む種や,種の Authority を見るときにはご注意ください.


このオリジナル英語版の辞書ファイルに続いて,和名追加版2種と,IOC Master List の Excel ファイルに和名を追加したものも同時にリリースしました.和名追加版の辞書ファイルについても,UTF-8 でエンコードしてあるものが正版ですが,Windows などでの使い勝手を考慮して Windows-31J でエンコードしたものも同時にアップしてあります.ただし人名や地名のアクセントやウムラウトなどは,それらを含まない最も近い文字に置き換えてありますのでご注意ください.

和名追加版の辞書ファイルのうち,UTF-8 でエンコードしてある ioclist_v82ju.ref は,Linux などで UTF-8 でエンコードした入力ファイルをソートするときに使うことを想定しています.Linux 上で使う際には,入力ファイルの最初の行に上記のようなエンコーディング指定を書く必要はありませんが,Windows 上で使う場合には,入力ファイルは UTF-8 でエンコードされ(辞書ファイルと入力ファイルのエンコーディングを揃える),かつ入力ファイルの最初の行に

#!E -*- coding: UTF-8 -*-

というエンコーディングを指定しておく必要があります.

逆に,Windows 上で Shift-JIS や Windows-31J でエンコードされた入力ファイルを,Windows-31J でエンコードされた辞書ファイル ioclist_v82jw.ref を用いてソートする際には,入力ファイルの冒頭にエンコーディングの指定は必要ありませんが,この辞書ファイルを Linux 上で使う場合には,入力ファイルは Windows-31J でエンコードされ(辞書ファイルと入力ファイルのエンコーディングを揃える),かつ入力ファイルの冒頭に

#!E -*- coding: Windows-31J -*-

とエンコーディングを指定しておく必要があります.要するに,どのような場合でも辞書ファイルと入力ファイルのエンコーディングを揃え,かつそれぞれの入力ファイルのエンコーディング指定を冒頭に書いておくのが無難です.

これらのファイルをダウンロードするには,従来通りこのブログの右側のコラムで “自作ソフト„ の中から個々のファイルをクリックしても良いのですが,前述のとおり,Microsoft One Drive 上に設けた IOC List 専用のフォルダからもダウンロードできます.それには,このブログ右側のコラムの最上段の “Archive„ の中の “IOC List Archive„ をクリックしてください.そうすると One Drive のフォルダに入ることができますので,あとは適当に選んでダウンロードしてください.今後は One Drive のみに集約していく予定です.


I am pleased to announce that I have posted reference files for Refsort/Ruby compiled directly from the latest IOC World Bird List v8.2. It contains 10,711 extant species, 158 extinct species and 20,055 subspecies, respectively. Please try it out, and enjoy its capability and speed.

Note that the reference file "ioclist_v82u.ref" is encoded in UTF-8 in order to retain all European accents and umlauts with complete fidelity as they are in the IOC Master List. Therefore, your input file should be encoded in UTF-8 as well, and should contain a magic comment on the top of the file such as;

#!E -*- coding: UTF-8 -*-

For those who want to use Refsort/Ruby in universal ASCII environments, I have posted another reference file "ioclist_v82a.ref" encoded in pure US-ASCII. Note that characters with accents and umlauts have been simplified to their nearest neighbors. So please be careful in particular when you refer to authorities of species.

I have also posted two reference files “ioclist_v82ju.ref” and “ioclist_v82jw.ref” (encoded in UTF-8 and Windows-31J, respectively) which include Japanese names. If you want to refer to Japanese names, please see those files. In order to sort a list properly using these reference files, you need to align the encoding of the input file to that of the reference file, and you should add a magic comment specifying the encoding of the input file in the first line of the file, such as UTF-8, US-ASCII or Windows-31J.

A master list in an Excel format containing a column of Japanese names has been posted as well. This would be more convenient.

You can download an appropriate file by clicking a link listed on the right column of this page, but you can also access files and folders built in my area of Microsoft One Drive by clicking “IOC List Archive„.

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2018/06/19

遊水池

我が家が位置する台地の真下にある谷戸の続きはいわゆる谷津田だったのですが,このところ休耕田や耕作放棄地になっており,いったいどうなることかと思っていたら,2年ほど前から谷戸を遊水池に転換する工事が始まり,1年ほど前から遊水池として運用されるようになりました.遊水池をさらに拡張する計画もあるようですが,今では近所の人たちの格好の散歩コースとなっており,家人と私も時折訪れる場所になっています.

Earlysummeraroundhome_jun2018_0010m

今朝は,水面にアオサギダイサギ,さらにカルガモが見られましたが,付近ではツバメの巣立ち雛やカワセミオオヨシキリ,家族連れのモズなども見られ,なかなかにぎやかです.このような場所が自宅から歩いて数分のところに作られるのは大変結構.

しかし以前に比べると,昆虫も鳥も数が大幅に減っており,私たちはネオニコチノイド系農薬の影響ではないかと話しているところです.EUでは禁止が決まったようですが,日本では輸入商社と使用者に気を遣ってか,禁止の機運は盛り上がっていません.しかし,水田地帯でトンボの数が激減しているなど,まさに沈黙の春が到来している現状は,もっと喧伝されてしかるべきだと思います.

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2018/06/13

アジサイ再び

台風が日本の南海上を通過して梅雨前線の活動が活発になり,ここ二日ほどは涼しく湿ったお天気だったのですが,今日はお昼ごろからようやく日差しが戻り,たっぷりと日射が届くとともに気温も上がってきました.

ふと気が付くと日が傾きだしているので,慌てて庭のアジサイの写真に再チャレンジ.青空が広がっているので日陰の色温度は大変高く,ホワイトバランスを “日陰” にして試し撮りしてみたのですが,青い花がピンクになってしまってあまり調子が良くありません. “太陽光” で撮ったものが実物の印象に近いのですが, “オート” で撮ったものとほとんど同じなので,結局はカメラに任せてしまいました.この辺りは,対象によって,そしてまた日によって異なってくるので,試し撮りは重要だと思います.

Earlysummerhome_jun2018_0048m

アジサイ自身はすでに盛りを過ぎて花弁の痛みが目立つようになってきましたが,まだ何とか持ちこたえている段階.あと数日もするとシミや穴や傷が目立つようになってくるので,これが最後のチャンスです.

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私がこだわっている花弁のテクスチャは何とか表現できたのではないかと思いますが,陰影や立体感はどうもいまいち.光をもっとうまく演出しなければならないのでしょうが,私の実力をはるかに超えるので,この辺りで妥協しようと思います.

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2018/06/05

アカンサスの花穂伸びる

これも例年紹介しているアカンサスの花.例えば昨年の記事はこちら.今年も花穂がシューッと伸びてきて,花をつけ始めました.この花が咲き始めるとさわやかな初夏はそろそろ終わり,蒸し暑くなって本格的な暑さの季節がやってきます.

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最初は一株だけだったこの植物,今では数株に増えて庭のあちこちで背の高い花穂を伸ばしています.

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2018/06/04

梅雨入り前の好天

日本の南海上にはすでに梅雨前線が形成されて北上の機会をうかがっているので,もう間もなく関東地方も梅雨入りするのではないかと思いますが,ここ数日ほどは好天が続いています.湿度も低く,非常のさわやか.この貴重な好天は大いに楽しむべきでしょう.

Earlysummerhome_jun2018_0039m

我が家の庭ではアジサイが満開に近づいてきました.わたしは例年,このホンアジサイではないガクアジサイの花の写真を撮ることにしていたのですが,昨年くらいからガクアジサイの元気がなくなり,今年も花の付きが良くありません.周囲の植物が育ってきたので,日照や養分が足りていないのかもしれません.

アジサイは雨に似合う花ではありますが,好天の下でも十分に楽しめる大ぶりの花です.しかし直射日光が当たっているときに写真を撮ると,コントラストが強すぎて花弁表面の微妙なテクスチャが失われてしまいます.アジサイの花弁は,このテクスチャにこそ特有の色気があるので,これを失いたくありません.

今回の写真は完全な日陰にあるものを撮ったので,この場合もテクスチャの表現がいまいちです.色温度の設定にも不満が残ります.理想的には薄曇りくらいの光が良いと思いますが,レフ板を使ったり,ディフューザ付きのストロボ光を使うのも良いと思います.ただしその分手間はかかるので,手軽なスナップというわけにはいきません.

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2018/06/03

アイガモ農法

今日は早朝から野鳥の調査.近隣の地区で定められた経路に沿って歩きながら目撃した鳥を記録していきます.今シーズン2回目.

途中,小川のすぐ横の水田で多数のアイガモを発見.水田の周囲には網が張ってあり,アイガモが逃げ出さないようにしてあるのだろうと思いますが,同時に,アイガモが夜間安全に休めるように小屋も隣接して作ってあります.イタチなどの襲撃を防ぐためでしょう.小屋と水田の間を出入りするアイガモもちらほら.

Tsukiyomi_jun2018_0002m

アイガモが放されている水田を見るのはこれが初めてだったので,非常に興味深く観察しました.そのとき思ったのですが,そう広くもない区画の水田を網で囲い,シェルターも用意しなければならないのであれば,アイガモ農法の効率はあまり良くないのではないか?

もっと広い区画で管理しなければ,とてもではありませんが採算は取れないのではないかと思いますが,実際はどうなのでしょう?今回目撃したアイガモは40羽ほどですが,それが 1ha に満たない区画に放されています.これはいかにも狭すぎるでしょう.最低でも 10ha 程度の区画で管理すべきと思いますが,日本の農地利用の実態から難しいのかもしれません.

周囲には野生のカルガモもちらほらいたので,むしろ野生のカモ類をうまく利用する手法は開発できないものかとも思いました.

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2018/05/22

センダンの花が満開

今日は朝から鳥の調査の下見で里山を2時間ほど歩きました.歩き終わって森林公園の縁で休憩していると,目の前に白っぽい花が満開になった大きな木があることに気が付きました.

Takasakiforest_may2018_0019m

これはセンダン.私が通っていた九州の保育園の庭にもあった木で,黄色い実がなるとそれを取って遊んだりしていました.水に入れると石鹸のような泡が立ちます.でも花をちゃんと見たのはこれが初めて.保育園児の時は視点が低すぎて花が目に入らなかったのでしょうか?

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“栴檀(センダン)は双葉より芳し” ということわざがありますが,花が満開の割には何の香りも漂ってきません.変だなぁと思っていると,Wikipedia によれば,これはセンダンではなくビャクダンのことだそうです.へぇ?知りませんでした.中国ではビャクダンのことを栴檀というのだそうです.

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ジューンベリーが豊作

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一昨年,若木の状態で我が家にやって来たジューンベリー.昨年は実をつけたものの,葉を毛虫に食われて散々な状態になってしまいました.翌年実をつけるのかと気をもんでいたのですが,今年は豊作.丈も高くなり,体格が二回りくらい大きくなった感じです.青い実も二日程度で真っ赤に熟すので,初夏の庭先を美しく彩ってくれます.

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早春に寒肥をたっぷりとやったのが良かったかな?

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2018/05/05

早くもヤマボウシが開花

今年の春は例年よりも1-2週間ほど季節の移り変わりが早く,例年だと大型連休中に見られるはずの花がすでに終わっており,連休明けに見られるものが連休中に出そろっています.我が家のヤマボウシもその一つ.例年だと5月後半くらいに咲くのですが.今年はずいぶん早いです.

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春の若葉の色が濃くなってくると,花柄が伸びて花をつけます.白い花弁のように見えるのは総苞片(そうほうへん)で花びらではないのですが,これを花びらに見立てて楽しんでいます.今年は花の付きが良く密度が高め.実がたくさん付いたらお酒に漬けてみようかと思っています.

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2018/03/31

Refsort/Ruby 2.92 Released

2月12日に,辞書参照型ソーティングフィルターをスクリプト言語 Ruby で実装した Refsort/Rubyの新版 v2.91 をリリースし,数か月はこのまま落ち着かせるつもりだったのですが,(過去リリースは新しいほうから順に *1 *2 *3 *4 *5 *6 *7 *8 *9 *10),Ruby 本体が3月28日に新版 2.5.1 にアップデートされたことを契機として,Refsort の小改良版 2.92 をリリースすることにしました.

今回の改訂でのユーザーにとっての変化点は,埋め込みマイルストーンの書式の変更です.これまでは,マイルストーンのレベルを表す記号列と,マイルストーン本体との間には0個以上の空白を置くというルールにしていたのですが,今回の 2.92 からは,これを1個以上の空白を置かなければならないと改めます.この改訂はマイルストーンの書式の誤りを捕捉しやすくするためのもので,従来よりも広い範囲で書式の誤りを捕捉できるようになりました.細かい実例などはユーザーズガイドに書きましたので,ご覧ください.

このルールの改訂により,古い辞書ファイルの中には書式エラーとなるものが出てくると想定されますが,このルール改訂は至極単純なものなので,エディタの置換機能などを使って簡単に修正できると思います.また,私が2018年以降にリリースしている辞書ファイルは,すでにこのルールに則っていますので,修正は不要です.

ユーザーズガイドも改訂しましたので,同時にアップロードします.これで様々な改訂は一段落したと思いますので,今度こそ当分の間はこの版で運用したいと思います.

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